婚活で「海外旅行好き」の女性は地雷?男性に避けられる結婚生活の危うさ
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婚活で「海外旅行好き」の女性は地雷――。最近、SNSで「趣味が海外旅行という女性は男性から敬遠される」という投稿が話題になりました。読売新聞の掲示板「発言小町」でも、少なくとも年に2回は海外旅行に出かける女性と交際中の男性が、彼女との結婚に不安を抱いているというトピックを立てました。海外旅行は視野が広がり異文化への理解が深まるなどのメリットがあるのに、なぜ結婚の不安要素とされ、「海外旅行好き」が避けるべき「地雷」と言われてしまうのでしょうか。
発言小町に投稿したのは、百貨店に勤める30代男性「よこ」さん。結婚相談所を介して実家暮らしの同年代の女性と知り合い、真剣交際へと関係が深まっています。「容姿、性格が良く、お仕事も頑張っておられて、自分にはもったいないくらいの方」とトピ主さんは彼女にぞっこんですが、唯一懸念しているのは、彼女の趣味が海外旅行ということです。

コロナ禍が過ぎた2023年5月以降、彼女はスペイン、チェコ、ドイツなどヨーロッパ諸国に出かけ、昨年末から年明けにかけては、オーストラリアに滞在。彼女の渡航歴はコロナ禍前を含めると、これまでに25か国を数え、生涯で計100か国を目標に掲げるほどの熱の入れようです。
年収はともに約600万円ですが、トピ主さんは見えを張って、彼女に「結婚後の生活費を全額負担する」と言ってしまったそう。
彼女の金銭感覚に不安がありながら、結婚後も頻繁に海外へ出かけるつもりなのかどうか、「嫌われて破談になることを恐れて聞けない」と核心に触れるのを避けてきたトピ主さん。「海外旅行好きな方はこれくらい行かれるのが普通でしょうか?」と発言小町に意見を求めました。
結婚生活と趣味の両立は可能なのか。結婚後は個人的な趣味にお金や時間をどれだけ費やしていいのか――。トピ主さんと海外旅行好きの女性の行方に多くの関心が寄せられ、このトピには750件を超える反響がありました。
「彼女と結婚しても離婚するだけ」
海外旅行が趣味という既婚女性や結婚相談所の利用経験がある人などから、自身の体験談を交えて、結婚を望んでいるトピ主さんの背中を押すコメントもありました。ただ、海外旅行好きの彼女について、「浪費癖がありそう」「結婚に向かない」といった声が数多く寄せられ、トピ主さんの結婚に否定的な意見が目立ちました。
「この女性、生活費、子育ての面倒なところはトピ主に任せて、自分は旅行だけしていたいってことを言っているわけですよ」と彼女の真意をこのようにくみ取った「まり」さん。「家庭生活には興味がないけど、結婚しないと色々言われるし、子どもも旅行の邪魔にならない程度なら育てたい、って感じじゃないかなあ」と見透かし、こうした「旅行ファースト」の女性と結婚すれば、夫が苦労するだけだと忠告します。
「彼女と結婚しても離婚するだけ」とばっさりと切り捨てた「U」さんは、「彼女が結婚を望むのは、自分の収入をすべて旅費に回せるように、ATMが欲しいだけです」と、彼女の身勝手な下心を推察。さらに、「見るからに『難あり』の人」とまで言い、トピ主さんが結婚相手に選ぶ必要はないと断言します。
「ぺぺ」さんも、「その彼女は結婚に向いていない女性な気がします」とやんわりと言い、トピ主さんに考え直すことを求めました。「なんとなく年齢的にも世間体的にも結婚した方がいい気がして婚活したけど、自分の時間やお金を犠牲にして家事や育児をやりたいタイプには思えません」
「趣味のために家族を犠牲になんてしません」
海外旅行好きの彼女との結婚をいぶかる声が上がる一方で、婚活をした彼女が結婚後、独身時代と同じようにはいかないという覚悟を持ち、趣味や生活を見直すのではという期待の声もありました。
結婚するまで数え切れないほど海外旅行に出かけたというのは、「ららら」さん。結婚後は子どもが小学生になるまで、海外旅行は一度もしませんでした。「行きたい」と思うことはあっても、「いつか子どもが飛行機に負担なく乗れるようになれば、家族で行きたいなぐらい」の軽い気持ちだったと振り返り、「いくら海外旅行が好きでも、結婚すると1人ではありませんから。自分の趣味のために家族を犠牲になんてしませんって」とトピ主さんの不安を和らげます。
結婚前には海外のいろいろな所へ行ったという「マダム」さんも、結婚すれば彼女が変わるとの考えです。ブランド物が好きな「マダム」さんでしたが、結婚後は手軽なファストファッションを買い求めるように。「女性って現実的ですよ。お金を使いたいものは変わります。私を含め、独身時代にやりたいことをやった人の方が地味にしっかりやっている感じがします」と自身の体験を踏まえて持論をつづりました。
結婚するなら「どういうふうに生活するか」
海外旅行好きを「地雷」と捉え、結婚の対象から外そうとする考え方には、疑問の声も少なくありません。
結婚相談所を介したお見合いから3か月のスピード婚だったという「かな」さんは、成婚を意識したらすぐに結婚後の家計について2人で話し合ったそうです。結婚に向けたすり合わせが不十分なトピ主さんに対し、「家計を一緒にするか、別財布にするか、家計の負担割合・家事の負担割合、子どもの教育費、家を購入するかどうか、老後の資金はどうするか、そういう話はしないんですか?」とぶつけ、「旅行好きならどうかという話ではなく、どういうふうに生活するかという話もできない人と結婚するつもりなのですか?」と問いただしました。
「匿名」さんも、趣味が海外旅行だからという理由で彼女の金銭感覚を心配するトピ主さんに疑問を抱きます。普段は質素に暮らしていたり、親が資産家で裕福だったりと、頻繁に海外へ行ける理由は人それぞれ。「彼女が仕事頑張るのって、海外旅行で色んな世界を見たいからなんじゃないですか?」と彼女の思いを察して、海外旅行の趣味が生きる糧になっていると強調。「夫婦がずっと仲良くいたいなら、その性質を大切にしてあげてほしい」とトピ主さんに理解を求めました。
女性の海外旅行好きに対しては、「浪費癖がある」「高級品を好む」「夫と子どもをほったらかし」などと、結婚生活の上で好ましくないイメージがあり、男性から「地雷」と避けられるようですが、「海外を巡るアクティブな女性は輝いている」「世界中を旅して見聞を広げた母親は子どもに良い影響を与えそう」と魅力と捉える向きもあります。いずれにしても、趣味だけでアリ・ナシと決めつけずに、もっとお互いの人間性を理解し合うことで、2人の将来を見極められそうです。
(読売新聞メディア局 鈴木幸大)
【紹介したトピ】 結婚相談所。海外旅行が趣味の彼女について
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