リモートワークがすっかり定着した昨今。自宅やカフェなど、気が散りやすい環境でも仕事に集中するには、色の心理効果を利用するのもおすすめです。今回はリモートワークがはかどる色について、カラーセラピストの志村香織が解説します。
リモートワーク、集中力の低下を感じた人は多い
新型コロナウイルス禍をきっかけに、多くの企業がリモートワークを実施し始めました。以前に比べ、職場以外の環境でデスクワークをする時間が増えたという人は多いのではないでしょうか。
リモートワークには「時間や場所にとらわれず、フレキシブルに働ける」「育児や介護などと仕事を両立しやすい」などのメリットがある一方、「チームメンバーとコミュニケーションを取りづらい」「チームの連帯感が生まれにくい」といったデメリットもあります。
なかでも、ありがちなのが「集中力が続きにくい」という悩み。あるデータによると、リモートワーク経験のあるほとんどの人が「作業中に集中力の低下を感じたことがある」と回答したそうです。
例えば、在宅勤務の際、「家族の声や生活音が気になってしまう」「ソファやベッドが近くにあり、休憩がてらサボってしまうことも」なんて人は少なくないでしょう。また、カフェで仕事をする場合も、つい集中力散漫になり、必要以上にスマホを触ってしまったりするものです。
集中しやすい色をデスク周りに取り入れる
リモートワークをスムーズにするには、作業環境を整える、1日のタイムスケジュールを作るなどの対策がありますが、色の心理効果を利用して集中力を高めるという手もあります。おすすめは、デスク周りに仕事がはかどる色を取り入れること。簡単かつ効果が高いのは、パソコン用ディスプレーを集中しやすい色に変えることです。
集中しやすい色と一口に言っても、実は以下のように、目的によって異なります。
高い集中力を発揮して、物事を短時間で片づけたいとき:レッド
心を落ち着けて、正確に作業ができる状態をキープしたいとき:ブルー
記憶力をアップさせたいとき:イエロー
なお、シェアオフィスやビジネスホテルの部屋は白を基調とした空間であることがほとんど。白=無=集中しやすそう、という気もなんとなくしますが、白い空間で作業をするとミスが増える、というデータも。白がベースの無機質な空間で作業をしなくてはならないときは、なおさらディスプレーの色を工夫するとよさそうです。